金属へのマーキングに!『Thermark Tape』

  以前からよくお問合せ頂いている『金属へのマーキング』について。

 CO2レーザーを使用してのマーキングには、液体タイプのレーザー焼付け用マーキング材『Metal Fix』をお奨めしてきましたが、
  
2017年4月より テープタイプ『Thermark Tape』 販売開始しました\(^^)/♪♪♪

 なので今回は、液体タイプとテープタイプの比較をしてみたいと思います。


 まずはそれぞれの見た目から。
写真 左/Thermark Tape  右/Metal Fix
写真 左、『Thermark Tape』は両面テープのような見た目の弱粘着テープ。
使用する分だけハサミでカットしマーキングを施したい部分に直接貼り、指で押さえ馴染ませた後マーキングに進みます。
 弱粘着なので、馴染ませる前であれば貼り直しが可能です。

 対する写真 右、『Metal Fix』は瓶入り、速乾性。
マーキングを施したい部分にハケや筆で直接塗り、乾燥させた後マーキングに進みます。
粘度のある液体なのでピンポイントでの使用が可能です。


■ 比較表 ■ (使用機:speedy300 80w機。他機で行った場合はそれぞれ数値が異なります)

●Thermark Tape(サーマークテープ) ●Metal Fix(メタルフィックス)
≪ステンレス板 0.5mm厚≫
power:100 Speed:20 PPI:1000 DPI:1000
メタルフィックスよりも焼付け色が濃く仕上
がる


power:100 Speed:30 PPI:1000 DPI:1000
サーマークテープよりも焼付色が薄く色ムラが
出来やすいが、speedを早く出来る
(加工時間が短くて済む)

≪アルミ(アルマイト加工有)板 0.5mm厚≫

power:100 Speed:20 PPI:1000 DPI:1000
板色:上 銀色  下 赤色
銀色板に焼付色は映えて見えるが、赤色ほか
色付きの板では白っぽく見え、キレイとは言い
難い

power:100 Speed:30 PPI:1000 DPI:1000
塗付しても定着しない(はじく)
分厚く塗れば乗るが、焼付けしても拭くと
色が取れる


≪クロムメッキ塗装 工具≫






(写真 上:僅かに蒲鉾型  下:径10mm円柱)
power:100 speed:5.0 PPI:1000 DPI:1000
円柱(棒状)のものに貼るには、よく馴染ませる
(押さえる)必要がある
テープにあまり柔軟性が無いため、加工中端
から剥がれてくる場合がある



power:100 speed:10 PPI:1000 DPI:1000
色ムラが出来る為、サーマークテープよりも
薄い出来上がり色に見える
サーマークテープよりも早く加工が出来上
がる
(speedを早く出来る)


≪真鍮 0.3mm厚≫
power:100 speed:3.0 PPI:1000 DPI:1000
板が薄いとレーザーを照射した部分とその
周辺が熱で湾曲する


塗付した部分が変色する
光の当たり具合により変色がはっきりと見て
取れる
加工不能(レーザー照射しても定着しない)

≪銅板 0.3mm厚≫
power:100 speed:0.5 PPI:1000 DPI:1000
レーザーを照射した部分やその周辺が熱で
湾曲する
取り敢えず加工可能だがキレイとは言い
難い
塗付した部分が変色する
光の当たり具合により変色がはっきりと見て
取れる
加工不能(レーザー照射しても定着しない)



■広範囲のマーキング
●Thermark Tape(サーマークテープ)
写真 左:テープ継ぎ目なし  右:テープ縦横貼り合わせ
≪ステンレス板 1mm厚≫
power:100 speed:20 PPI:1000 DPI:1000

色ムラなく仕上がる
板が薄いと、レーザーを照射した部分やその周辺が熱で少し湾曲する
テープを繋いで貼り合わせると、光の当たり具合で僅かに継ぎ目が伺える

●Metal Fix(メタルフィックス)
広範囲のベタ塗りはハケや筆では均一に塗る事が困難
スプレーで吹付けると出来なくはないが、使用量が大幅に増大するため避けた方が無難


■使用感(双方比較)
●Thermark Tape(サーマークテープ) ●Metal Fix(メタルフィックス)
良い点
・テープ式のため、加工を施したい部分の大き
さに切り取り貼るだけで良いので簡単
・加工準備に掛る時間を比較的短縮できる
・面積の広い部分でも色ムラなく仕上がる
・加工前に手が汚れない
・真鍮やアルミ(アルマイト加工有)にも使
用できるので用途が広がる

難 点
・加工後、黒いススが加工部分全体に色濃く
付着するので、拭取る際、手やその他周辺を
汚さないよう注意が必要
・高出力且つ低速度の時などはテープがレ
ーザー照射部分周辺にもこびり付き剥がれ
にくくなる
良い点
・粘度のある液体タイプなので局所的に
使用でき、経済的
・速乾性なので待ち時間が少なく加工に進む
ことが出来る
・比較的、短時間で加工できる
・加工終了後の不要部分拭き取りが比較的
簡単

難 点
・塗りムラが出来、焼付色にも影響が出る
・塗装中手を汚す時がある
・金属の種類を選び、使える用途が少ない





■ まとめ ■
 使用目的、頻度によりどちらを使用するかを決めた方が良さそう。
使用目的(金属)が多岐に渡る場合はサーマークテープの方が良いと思う。
 但し、サーマークテープは粘着テープなので、『粘着力が弱くなる』『剥がれにくくなる』など経年劣化が予想される。『滅多に使用しない』「塗付する面積が少ない』などの場合はメタルフィックスの方がロスが少なく低コストで加工可能か。

■製品仕様■
●Thermark Tape:2種類
・幅 約25mm×15m巻 
・幅 約50mm×15m巻

●Metal Fix:2種類
・50g入り
・100g入り

■ 価 格 ■
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