【注目】集塵脱臭機の点検・メンテナンス方法

 今回は集塵脱臭機『Atmos Mono/Duo』『Atmos Compact』のメンテナンス方法の紹介です。

 適正で快適な加工は日々のクリーニング&メンテナンスから!
ということで、レーザー機本体(フォーカスレンズおよびミラー)のクリーニングと合わせてこちらも日々行って頂きたいのが、集塵脱臭機の点検とメンテナンスです。

★レーザー機各種のフォーカスレンズおよびミラーのクリーニング方法はこちら↓

 https://trotec-m.blogspot.jp/2018/02/blog-post.html 
2月26日掲載 【注目】各機種 レンズ・ミラーのクリーニング
 

 フォーカスレンズやミラーのクリーニング、レーザー機庫内の清掃は日々行いキレイで快適でも、集塵脱臭機が目詰まりを起こしてレーザー加工中の煙やホコリを十分に吸塵できていない(レーザー機庫内に煙が充満する)、警告音が鳴る(鳴り止まない)、臭いが酷い・・・などでは、適格な加工が出来ているとは言い難い他、加工材料への汚れの付着が多くなる、火が出やすくなるなどさまざまな弊害が起こる要因になります。
 
 なので今回は、集塵脱臭機のメンテナンス方法を改めてご確認いただき、レーザー機本体、集塵脱臭機ともに適正で快適な状態での加工を行って頂きたいと思います。
 
 
Atmos Mono/Duoのメンテナンス

メンテナンス方法はこちら。
 https://www.troteclaser.com/ja/knowledge/tips-for-laser-users/extend-lifetime-exhaust/
(本社のページに繋がります)

 ちなみに。
お問合せを頂いた際よくお聞きするのが「どの部分を交換すると良いのかわからない」という内容。

 下記手順でどの部分を交換すれば詰まりが解消されるのか確認する事が出来ますので、お役立てください(^_^)b

●必要なもの
・10㎜の6角レンチ(レーザー機初期導入時付属の赤い箱の中にも入っています)
・新聞紙(汚れたフィルターを置く場所にします)
・手袋、マスク(粉塵や汚れ防止に)



① 集塵脱臭機 本体の電源をONにする。(上写真内 赤○長押し)

★レーザー機の電源はOFFでOKです。

集塵脱臭機の電源ONのまま、6角レンチを使用し集塵脱臭機の上フタを開ける。

③ フィルターを上から順に取っていく。

 この時、集塵脱臭機上面のパネルを見ると汚れたフィルターを取る毎に『Filtre』(上写真内 緑○)の%が下がるのが解ると思います。
 『Filter』の数値が20%弱~40%弱程になれば、そこまでが交換する物です。

★ 集塵脱臭機の内部 最下層、活性炭の場所にファン(小さな扇風機のようなもの)があります。そのファンまでの間にいくつものフィルターが設置してありますので、フィルターをすべて取り換えても『Filter』は0%になることはありません。

★ 長くメンテナンスを怠ったまま使用し続けると、フィルターカートリッジ(黒いボックス)の底面が破れ穴が開いてしまっていることがあります。
 フィルターカートリッジの上面が茶色く汚れている、粉塵が著しいなどの場合は底面の確認を行ってください。
 


◆Atmos Compactのメンテナンス

≪ポケットフィルター交換≫

●必要なもの
・10mmの6角レンチ (レーザー機初期導入時付属の赤い箱の中にも入っています)
・マイナスドライバー(無くても可)
・新聞紙(フィルターの汚れを掃除する時に下に敷きます)
・手袋、マスク(粉塵や汚れ防止に)

① レーザー機、集塵機ともに電源をOFFにします。

② 10mmの6角レンチを使用し集塵機本体の前面左側パネルを開け(下写真内 赤○)、黒いフィルターボックス正面上部に付いているエアチューブ(下写真内 緑○)を引き抜きます。


 この時、エアチューブに手が届きにくい場合はフィルターボックスを少し手前に引いてください。
但し、エアチューブは集塵機本体と繋がっています。無理に引かないでください

エアチューブと接している金属の輪の部分を爪先で押しながらチューブを引くと比較的軽く抜き取る事が出来ます。(↓下写真)



③ フィルターボックスを手前に引き出し、奥側左右 計4つのテンションロックを外します。

★2013年以降のモデルはテンションロック部分がモデルチェンジされています。
お手持ちのAtmos compactをご確認いただき、下写真と異なる場合はこちらをご覧ください。



 黒いフィルターボックス手前の取っ手を持ち、ボックスを手前に引出します。
この時、集塵機本体縁の段差にひっかかった場合は、少し持ち上げ段差を越えてください。

 次にマイナスドライバーまたは②で本体前面左側パネルを開いた時に使用した6角レンチを用意し、左右 計4個のテンションロックを外します。


●マイナスドライバーを使用する場合


 マイナスドライバーの先端を斜め上からテンションロックの爪の上(四角い穴の縁との隙間)に差し込みます。
 少し力を入れ、マイナスドライバーの先端を押し込むように突くとロックが解除されます。

 
●6角レンチを使用する場合


 6角レンチを↑上写真のように握り、テンションロックの爪をレンチの先で斜め上から押さえます。
斜め上から中に押し込むように強く押さえるとロックが解除されます。


④ 黒いフィルターボックスのフタを取り外し、ポケットフィルターの掃除をします。


 ポケットフィルターの縁回りの金属部分を持ち上げると簡単に抜き取る事が出来ます。
 
 抜き取ったポケットフィルターを広げた新聞紙の上または屋外で逆さ向け、ホコリやポケットの中に溜まったゴミを取り除いてください。

★粉塵が舞い散ります。マスクや手袋で防護し作業を行って下さい。

★掃除機の使用はお勧めしません。
とても細かな粉塵のため、掃除機のフィルターが目詰まりを起こしやすくなります。


⑤ ポケットフィルターの掃除終了後、ポケットフィルターを元に戻しフタを閉じて、テンションロックを締めます。


 『カチッ』と音がするまで強く押さえ、締めます。(上左写真)
ロックの掛りが悪い(『カチッ』と音がしない)場合は、↑上右写真のように指先でツメを軽く上げると掛りやすくなります。


⑥ フィルターボックスを元の状態に戻し、本体正面パネルを締めて終了です。

★ ポケットフィルターの掃除を行っても本体掲示パネル『Filter』の%が100%から下がらない、若しくはあまり下がらない場合はポケットフィルターの交換を行って下さい。




≪活性炭および活性炭フィルターの交換≫

 活性炭と活性炭フィルターの交換はポケットフィルターの掃除ほど頻繁に行う必要はありませんが、ポケットフィルターの交換を行っても集塵機正面のパネルの『Filter』の%が100%から下がらない時の他、活性炭部分のフタを開けると臭いがする、粉っぽく汚れている時などは交換が必要です。

●必要なもの
・4mmの6角レンチ (レーザー機初期導入時付属の赤い箱の中にも入っています)
・新聞紙(フィルターの汚れを掃除する時に下に敷きます)
・手袋、マスク(粉塵や汚れ防止に)
・ゴミ袋

① 上記『ポケットフィルターの交換』の手順①から④までを行う。

② 4mmの6角レンチを使用し黒いフィルターボックス手前側上面のネジ14個をすべて外して、フタを取り外す。



 ③ 使用済の活性炭と活性炭フィルターを取り除きます。


 活性炭部分の手前と奥に活性炭フィルターが入っています。

 園芸用スコップですくう、若しくは広げた新聞紙の上でフィルターボックスを逆さ向けるなどし、使用済の活性炭を取り除き、活性炭フィルターも抜き取ります。

★粉塵が舞い散ります。マスクや手袋で防護し作業を行って下さい。

★使用済の活性炭と活性炭フィルターは速やかにゴミ袋に入れ、口を縛ってください。


④ 未使用の活性炭フィルター、活性炭の順に入れ、フタを閉じます。

★フタのネジはすべて締めてください。
締まっていない箇所があると吸引した粉塵が隙間から漏れ、吸塵能力の低下、集塵機庫内並びに外部へ吐き出す空気の汚れの増大に繋がります。

⑤ フィルターボックスを元の状態に戻し、本体のパネルを締めて終了です。

★エアーのチューブを差し忘れないように注意してください。





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